ドコカの国へようこそ!

妹と私の間で最近流行っている本があります。
小さい頃に読んだ「ドコカの国へようこそ!」
という本です。
最近、復刊どっとこむでよみがえったのです。
大人になった今、あらためて読んでみたのですが、
読後感が、実に冷え冷えと怖いのです。
これが大人向けじゃなくて、児童書だなんて!


この本の作者、大海赫先生の世界は、
最近の読みなれたホラーのような、
展開が読めるストーリーではなくて、
子供の支離滅裂な悪夢を
そのまま物語にしたみたいなんです。
実は、さし絵も大海赫先生なのですが、
暗い色づかいと、抽象画風の絵は、
ストーリーをさらに怖く感じさせています。
私は大好きなんです。
しっくりくるんです。
復刻本を手にし、感動し、ブログに書く。
そしてトラウマについて語る。
実は「大海赫 トラウマ」で検索すると、
たくさんひっかかります。
みーんなトラウマになっているんです。
私はここからもう一歩踏み出した!!

宝物のサイン本


あとがきを読むと、大海赫先生は、
多摩でリサイクルショップをやっているとのこと。
あんな怖い本を書く人のお店は、
どんな怖いものをリサイクルしているんだろう。
死体で作った椅子でも置いてあるかも?
と、大変興味をそそられたので、
好奇心で行ってみることにしました。
お店は、リサイクルといっても、
古道具や怖いものではなく、
洋服専門の婦人向けオシャレブティックでした。
店の奥に3段のカラーボックスがあって、
大海赫先生の本が何冊か並んでいます。
店の奥から上品な感じの女の人が出てきて、
「大海に御用ですか?今いますけど。」
と声をかけてきました。
私は、この日、思いがけず、
トラウマ本の作者と運命の出会い!
をしたのです。
プロフィールによると76歳とのことでしたが、
会っていきなり
ボクのマイミクになりませんか?
といわれました。
大海ファンが集うコミュがあるそうです。
しかし、私はミクシィに加入していないので、
残念ながら‥だったのですが、
いろいろ、お話をしていて、
私がゲーム関係の仕事をやっているというと
「今、ドラクエセブンやってるんだけど、
 ヘルクラウダーってどうやって倒すの?」
と、聞かれたりもしました。
ヘルクラウダーすら知らないゲーム畑の私…。
恥ずかしすぎ!
マイミクとかドラクエとか、
私よりもデジタル革命が進んでいる76歳に
度肝を抜かれました。
「今、ものすごく怖いの、書いてるよ。」
「本じゃなくて、漫画書こうかなと思ってるんだよね。」
とか、発言もポップで、わくわくしました。
怖さの秘密は、きっと先生の奥深くにあって、
表面はお茶目にコーティングされてるんだろうな。
本当に怖い人っていうのはそういうもの
なのかもしれない。
帰りにサインもしてくれて、
妹も大ファンなのでつれてきたい、というと、
「その時には隣のデニーズでお茶でもしようよ。」
と誘われました。
私のトラウマになった怖い本の作者は、
とてもポップで気さくな人でした。
これからも頑張ってください!
大海赫のレインボーワールド
(大海赫先生自らが作っている不思議なHP)
大海赫先生の本一覧(amazon)
 私のオススメ(ドコカの国へようこそ!/クロイヌ家具店/ビビを見た!)
ワカバターの紹介記事