Kawaii21展に行く



Kawaii21展とは?


デニス・ホッパーがやせ細り、
マルコム・マクラーレンが召されてしまい、
人は皆死ぬんだ…という神妙な気分で寝たのに、
その夜私が見た夢は
「マドモアゼル!お裁きを!」
という、アホみたいな夢だった。


年をとるのが嫌で、過去の若い自分と
入れ替わりにきた未来の悪い人間たちを
私が見極めて逮捕する、というSFチックな夢で、
私は、皆にマドモアゼル、と呼ばれているのでした。
「マドモアゼル!お裁きを!」と、群衆に催促されると、
私は面倒くさそうに容疑者の列を品定めして
「あの人とあの人が犯人ね。よろしく。」と言い、
さらに得意気にアジる。
「彼らは、誰にも気づかれずに
若い自分と入れ替わっていますが、
前の習慣を忘れられず、時折、へまをします。
 隣人が、いつもとちょっと違うと感じたら、
すぐに本部へ連絡してください。
 マドモアゼルが必ず捕まえます!」
なんだその変なプロパガンダっぽいのは!
なんだそのヒロインみたいな立場は!
…と昨夜の夢を反芻しつつ、下北沢に着きました。
内藤ルネ展&Kawaii21展。
Kawaii21展には、もちろん、東京ハイジの作品も
こぢんまりと展示してあります。

他の作家さんの棚。
かわいいものいっぱい!
ワクワクします。


そして、メインの内藤ルネ展をじっくりみてきました。
内藤ルネ氏は、心は乙女な男性であり、
もう亡くなっていらっしゃいますが、
少し年配の女性ならすぐにピンとくる乙女絵の巨匠です。
私の母は、修学旅行のおみやげで、
内藤ルネの置物をもらったことを覚えていました。
まだ、お米持参で、修学旅行に行く時代の話です。
昔の女子学生にとってのかわいいもの、と言えば、
内藤ルネだったんですね。
まさに「かわいい」という言葉の原点になったのが、
内藤ルネだそうです。
原画が展示してあるのですが、イラストに添えられている文から、
そのお人柄が偲ばれるので、大変、興味深く読みました。
芸術家というよりは、クライアントのニーズに答えようとする商売人であり、
だからこそ、成功したのかなぁ、と思ったりしました。
特に、グッズ制作の意欲と熱意はすごく伝わってきました。
東京ハイジ(妹)も、セラニのPVを頼んでもいつまでもあげてこないけど、
グッズ制作となるとどんなに忙しくても俄然はりきりだす。
だから、グッズ好きの内藤ルネ展に、
Kawaii21展というグッズ展がおまけでついてるのか!
東京ハイジもグッズ作りは大好きです。
おみやげに、何か買って帰ろうと、
内藤ルネグッズを物色していたら、
妙に私に訴えかけてくる本がありました。



「こんにちは!マドモアゼル 内藤ルネ」
あら、こんにちは。と思わず言いそうになった私。
昨日の夢がこんなところでつながった!
内容もみないで買ってきましたが、
内藤ルネ氏の趣味が色濃く反映された稀覯本でした。
氏、初の単行本(昭和34年発行)だったようです。
この本で私、「かわいい」の秘密がわかっちゃいました。
ルネ流かわいいのキーワードは「手作り」と「フランス」なんです。
アップリケや額縁、ボレロなどの手作りのすすめと、
マリ・クレールやジャン・コクトーなど、
フランス的なものへの憧れがいっぱいつまっていました。
「手作り」で「フランス」だったら、ど真ん中を押さえてるね、私。
会場で売ってます。↓

おさげちゃんパリ編